実績
【事例紹介】3次元の収納設計で入数を倍増

【事例紹介】3次元の収納設計で入数を倍増

TSKは“現場の物流をデザインする会社”として、輸送包装の領域で、安全にモノを運ぶための緩衝設計や、最適なコストでモノを運ぶための空間・構造設計を行っています。この記事では、TSKがこれまでに手がけた包装設計の実例をご紹介します。

今回取り上げるのは、樹脂成形品メーカー様の「3次元的収納で入数倍増」です。この事例では、自動車向けインサート成形部品の輸送に使用するトレイの包装仕様を改善。一箱当たりの製品入数を10個→20個に倍増させました。

開発の経緯

この改善は、一箱あたりの製品入数を増やし、物流費の削減を目的として実施しました。当初のトレイ設計では、製品入数は10個でした。しかし、日々の出荷数が大幅に増加し、より効率的な輸送が必要になったことから、包装仕様の見直しを検討することになりました。

前提として、この製品の輸送においては、外箱サイズが決まっているため、トレイの外寸も制限されます。当初の開発時は、製品サイズから割り出して均等に製品を配置し、製品入数は10個が最適と判断しました。製品間の間隔を極限まで詰めれば12個入りも可能でしたが、出荷単位(5個の倍数)に合わないため採用には至りませんでした。

▲【改善前】
入り数:10個
配置:製品を同じ向きで並べる
制約:製品同士の接触NGのため、ひとつずつ独立した収納ポケットを設計

配置を見直し、収容率を2倍に

改善案の検討にあたり、まず外箱に製品をガサ入れし、最大で20個収納できることを確認しました。次に、外箱に紙粘土を敷き詰め、その上から製品をガサ入れし、どの程度の受けを設けられるかを検証。さらに、3D CADを活用して製品の配置を最適化し、無駄なスペースを削減しました。

この過程ではコンマ単位での調整が求められました。外箱にはやや傾斜がついており、トレイの外周部分に当たる外箱の高さの内寸法でトレイを設計できるかが大きなポイントに(上図)。空間を最大限利用するため、外箱の寸法はカタログ値ではなく実測値を採用しました。また、製品の入れ方を工夫することで、20個収納可能なトレイを実現することができました。

▲【改善後】
・入り数:20個
・入れ方:製品の向きを上下逆向きに配置し、省スペース化
・工夫:製品同士の接触NGの制約が緩和されたため、収納ポケットを小型化
製品をやや傾け、一部を重ねる(下図)ことで圧入し、スペースを有効活用
圧入することで、製品の上跳ねを防止し、安全性を向上
トレイの材質を変更し、コスト削減

まとめ

今回の改善では、外箱の外寸の測定方法を含め、非常に細かな調整が求められました。週1回の進捗確認ミーティングを実施し、お客様の生産管理担当者と密に連携を図ることで、最適な仕様を実現しました。収容率を2倍にすることで、輸送費や保管スペースをおよそ半分まで削減し、輸送量を減らすことでパレタイズの作業時間の短縮にもつながりました。

このように、TSKは包装仕様の見直しによる物流全体の最適化を得意としています。特に、自動車向け部品の包装設計で多数の実績があり、豊富な知識を活かして、時代に即した最適な物流ソリューションをご提案いたします。

輸送費の削減やスペースの有効活用でお困りの方は、ぜひ一度、私たちにご相談ください。

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