technology 解決できる課題
輻射熱による真空成形トレイの変形を解消
- 自動車部品
- 電子部品
部品の保管中にこんなお悩みを抱えていませんか?
- 部品の輸送・保管環境に適した包装材が見つからなくて困っている。
- 夏場に部品を入れたプラスチックトレイの変形が発生して困っている。
多種多様な材質から適切な材質のトレイをご提案します
Before PET製の部品トレイに変形が発生
PET製の真空成形トレイの事例になります。PETシートは真空成形トレイの材質の中でもコストメリットがあり、自動車部品の入出庫用のトレイとして使用していました。
入出庫の際に屋外で仮置き保管しており、当初は問題なくPET製のトレイを使用できていましたが、近年は夏場になると直射日光や輻射熱を受けて高温にさらされる状態になっていました。PETの耐熱温度は5~60℃ですが、それを上回る輻射熱でトレイが変形する不具合が多々発生するようになりました。仮置き中に高温状態にさらされると、部品にもたれかかるようにトレイが変形します。その後、気温が低下すると変形した状態でトレイが固まってしまい、中に入れた部品の取り出しができなくなっていました。
After 材質を変更して不具合を解消
PETよりも耐熱温度が高いPPに材質変更することで、夏場にトレイに部品を入れた状態で屋外保管しても支障が出なくなりました。また、PPはPETよりも表面の硬度が下がるため同じ形状では強度不足となりますが、ポケット底面の補強構造などを追加することで強度を維持する仕様にしました。
トラックや海上コンテナでの輸送中にも、輻射熱で温度変化が激しい環境下に置かれる場合があります。このような環境要因で発生する部品トレイの不具合に適した解決課題となります。また、夏場の高温対策としては大幅にコストアップするような特別な対策ではなく、材質の変更だけで対策できた事例になります。
今回の事例のポイント
1.保管や輸送中の環境条件に適した素材の部品トレイをご提案します。
2.プラスチックトレイは熱に弱いと思われがちですが、夏場の高温状態でも変形しないトレイを提供できました。