
technology 解決できる課題
製品仕様に応じた最適材質選定で品質トラブルを防ぐ
部品の品質トラブル、原因は「出荷トレイ」かもしれません
真空成形トレイは部品の輸送や保管を支える重要な要素ですが、「後工程での塗装不良」「電子部品への異物付着」「クリーンルーム内の歩留まり低下」など、実は出荷トレイの仕様決めが原因となるケースがあります。
特に真空成形トレイのシリコン有無は見た目では分かりにくいものの、後工程への影響が大きく製品の品質を左右します。
シリコン由来の品質不良にお悩みはありませんか?
部品の出荷トレイとして広く使用されている真空成形の製造工程では、金型から外しやすくしたり形状を保つためにシリコン系の離型剤を使うことがあります。
ところがこのシリコンが後工程で影響を及ぼしていることがあります。
- トレイ成形時に使用したシリコン系離型剤が部品へ転写し、塗装や接着工程ではじきや密着不良を起こす。
- 電子部品の搬送では微量のシリコン粒子の付着でショートが発生し、歩留まり低下を招く。
このように「シリコンが含まれる・含まれない」という条件は、単なる製造条件の違いではなく品質管理そのものとして捉える必要があります。
シリコンの有無で変わるトレイの特徴とリスク
真空成形トレイにとってもシリコンの有無で特徴が変わってきます。
真空成形の シリコン有無タイプ |
特徴 | 主なリスク |
---|---|---|
シリコン有り | 複雑な形状やアンダーカットにも対応しやすい | 部品へのシリコン転写・塗装不良 |
シリコン無し (ノンシリコン) |
シリコンによる滑りを無くし、安定した積載・搬送 | 複雑な形状では離型不良が起きやすい | シリコンフリー | シート自体や製造環境の中でシリコン含有を徹底して排除している | ネスティングしたトレイのブロッキング(貼り付き)の発生要素 |
製品仕様に応じた最適材質を選定
TSKでは、用途や工程要件に合わせて最適なトレイ仕様を提案しています。
■ 自動車部品向け
成形性・コスト重視のシリコン有りタイプ。大量生産時の離型安定性を確保して成形不良を抑制。
■ 半導体・電子部品向け
クリーン度最優先のシリコンフリータイプ。微量異物も発生させず、クリーンルーム内でも使用可能。
最適な材質選定が品質と信頼を支える
シリコン有無は真空成形トレイとそれに収納する部品にとって品質を左右する一要素です。
TSKは豊富な成形ノウハウと実績に基づき、お客様の製品・工程条件に最適なトレイ仕様を提案いたします。
材質選定から設計・試作まで一貫した対応により、スムーズな製品立ち上げにつながります。